木彫作品の制作過程 Processes on carving wood sculptures, some steps of them.

木彫作品制作過程は1:デッサン.→2:荒彫.3:中彫.4:仕上彫.5:内刳.(→6:仕上げ.)の順に進みます。

こんにちは。段々と初夏の気配も近くに感じる季節になってまいりました。ATELIERKOTAROUの柳田です。

今回は、意外と情報が少ないかもしれない、木彫作品の制作の工程の説明について、皆様にシェアできれば、と思います。

今回ご紹介させて頂くのは、所謂小型の木工作品といったイメージの大きさの木彫り作品ではなくて、大型の、例えば京都や奈良の古寺にあるような等身大の木彫りの仏像作品や、パブリックアート(公共の場で目を楽しませてくれる作品)クラスの大きさの木彫作品の制作技法についてです。

これらの作品は、専門的な技術や知識がないと、制作が困難な部類の作品に該当するのかもしれません。是非、ご参考にしていただければ幸いです。

今回の木彫作品の制作工程も、陶芸作品のそれのご説明記事のように、数回に分けて、各ステップごとに、ご説明していきますね!^^

1: 制作に用いる材木の上に、下描きとしてデッサンをする。

制作に用いる木材の正面にデッサンをします。今回は仏像等でもよく用いられる楠材を使用。この際、完成作品の量感を特に意識して行って下さい。

制作に用いる木材を用意したら、木槌,金属製のヘラ等を用いて木材表面の外皮をはつって取り除きます。

その後、木炭やチョークを用いて、正面・背面・右側面。左側面の四面に、それぞれの方向から完成形を描くイメージで、デッサンをして下さい。

別の面にデッサンをする際は、他の面とのつながりを意識してデッサンをして下さい。

上の写真のように、正面のデッサンと右側面のデッサンで、頭頂部・顎・鼻・肩・手・肘といった、人体の部位が同じ高さ(位置)になるように、下描きを行います。四方向における完成作品の位置に矛盾がないようにします。

右側面の様子。反対側(左側面)を意識して、デッサンを行います。
左側面。
背面とのつながりを意識します。
背面の様子。反対側(正面)の形・位置を意識します。

四面全てのデッサンを終えたら、最後に四面から矛盾、違和感なく、彫り上げた作品をイメージできるかを確認します。

その後、作品の最初の大まかな彫りである2:「荒彫」のステップに進みます。

次回記事に続きます。

今後とも当atelier kotarouは皆様の暮らしと気持ちを少しでも明るく、そして豊かなものにするお手伝いをさせて頂くべく日々何かその様な有益なものを作品、ウェブサイト等を通して皆様に提供させて頂ければ幸いで御座います。

今後とも、当atelier kotarou及び彫刻家柳田憲児を何卒宜しくお願い申し上げます。  柳田

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